2020年12月14日月曜日

退職祝いに化けたブランケット

大分前から大人用のブランケットの依頼がありました。私のノロノロ織にとても慣れている方で、今までのご注文品は大抵2・3年待ち。その代わり色、繊維、組織などにもふんだんにご要望のあるお客様。「終の棲家」を建てられたので、リビングに合う大人用のブランケット、「このような色で」とわざわざクッションカバーまで送ってくださいました。
 
色、繊維、柄など時折考え、縦糸はクッションカバーからほぼそのままとって取り寄せてあったのですが、昨年の象さんがうまく行ったので似た要領でロックダウン中試織開始。色もドンピシャだし、お住いのオークランドは寒くならないのでメリノの細-い糸で軽ーく。。。うまく行ったと思ったところでサンプルの写真をお送りしたら、「紫は大嫌い。」の一言。実は紫は入っていないのですが、マリンブルーが写真に撮ると紫っぽく見えてしまいます。でも縦糸は充分あるから、作品にしてしまえとまず一枚目。ホットピンクの横糸で。
これを織っている最中昔の同僚から「紫のショールなんて1週間でできる?定年退職のお祝いなんだけど。」と問い合わせ。いつもでしたら大笑いの「X 」で終わってしまうんですが今回に限り、「偶然、図らずも、珍しく、できちゃう!」とお返事。縦横同じメリノの色違いです。Pauaと呼ばれるNZのアワビの貝殻は内側が青・緑・ティールの波打つような柄で装飾品として人気がありますが、これもパッと見てPauaを思い起こすものになりました。
 
ブランケットの試織で相縦糸を使ったので三枚目は取れないだろうと思いつつ、どうしても面白かった色のコンビで織ってみたいと思ったら、小さいスヌードの分が取れました。ショップに載せたら織大先輩のVermontのRubyが「面白い!」とご要望。でもねえ、実は交換ということで二年半前に一本いただきっぱなしが気になっていたんです。それでめでたく交換成立。
 
私は(エヘン)頭が大きいので一度しか巻けませんが、Rubyは上から下まで細身なので二度すっぽり。もうほんの少し長ければほとんどだれでも巻けるんじゃないかな。

2020年12月12日土曜日

遠回りのヘレボラス

今日はとても遠回りをして辿り着いた作品のお話。日本でクリスマスローズと呼ばれている花は白いヘレボラス・ニゲラ。私は20年ほど紫や濃いピンクの一重咲きを育てているのですが、5年前ある不眠症の夜思い立ってこんな組織図を作りました。紫、ピンク、それに少し緑を入れて、綿で大きなものを織りたいと思いました。
数か月後、何とも気分の乗らないある日、ヘレボラスとは全く関係なくただ元気な色を集めて経糸を立てました。
3年後メリノの経糸に似合う組織図を考えていたのですが、散々考えた挙句面白いものが何もできなかったので、いっそのことヘレボラスを作っちゃえーとばかり。。。左のは自分で言うのもなんですが、メリノ・モヘアの艶のある横糸で何ともシックに仕上がりました。右は日本の絹ブークレで素晴らしく昔風の「重さ」がありますが、打ち込みが均一でないのが気にいらず、今日もリビングの隅にかけてあります。
昼夜織はいつも小さな卓上機で、組織図もプランも何もなく好き勝手に織りますが、気分を変えてコンピューター・ドビーで大きなものを織ろうと、昨年の初めに元気色と金に近い黄色を合わせて試織を始めました。絶対に面白いものができるはずだと信じて、2メートル以上試織を続けました。でもどうしてもさえなかったので、さっさと通しなおしてヘレボラスを初めて綿で織りました。
これをオンラインショップに載せようとしてはたと気が付いたのは、黄色やオレンジではヘレボラスとは呼べない。内心芥子だなあと思いつつFacebookで友人達に聞いてみたら、「どう見てもカリフォルニア・ポピー」とのこと。しめしめ。
ただし、最初に「辿り着いた」と書きましたが、ヘレボラス色の経糸はいまだに作っていないので、最初の計画を全うするにはまだ少々時間がかかるかと思います。

2020年12月11日金曜日

象のブランケット

もう一年前の話ですが、スリランカのご夫婦の最初の赤ちゃんへの贈り物の依頼がありました。依頼主も赤ちゃんのお父さんも主人の職場の同僚、親戚が近くにいない赤ちゃんなので力が入ります。色々試行錯誤を重ねた上、象さんのブランケットを織りましたが、これが予想外の大きなものに仕上がりました。
 
時折おくるみの注文をいただくのですが、おくるみは短い期間しか使っていただけないので、依頼主に幼稚園さんくらいまで使える小さいブランケットならお受けすると申し上げています。以前は8枚綜絖柄をダブル幅で、出来上がり140㎝前後のものを案外ささっと作りましたが、ここ数年70㎝の幅、(洗う前、機の上では実際は73-8㎝、)を織るのがだんだんしんどくなって来た末の苦肉の策でした。
 
最後の写真を一枚づつ早朝に撮り、プレゼント包装をして職場の朝のお茶の時間にお届けしたので暗い写真ですが、久しぶりに達成感の大きなプロジェクトでした。
今週遅ればせながら一歳のお誕生日プレゼントに絵本を差し上げたらお母さんから写真付きのお礼メール、なんともう14か月だそうです。

2020年12月10日木曜日

まだ織っています。

こんなプロジェクトの直後、10年と2週間前に手機にかけた縦糸、細かいから面倒くさいなあと思いつつ、織り始めれば楽しいのが分かっていたので、日の当たらないところに取っておきました。思い立ってアメリカの選挙の日に引っ張り出し、一月かけて織りました。昼夜織です。(今日は雲が早く流れていくので色がまちまちですが、40-50色くらい入っています。)

2016年7月9日土曜日

8枚綜絖で遊んでいます

以前使ったドラフトを元に8枚綜絖のドラフトを作ったのですが、今かかっている経糸からは4枚織れるので、柄も少し研究してみました。通しは7枚づつの山型(7-end pointed threading)で、これが基本のリピートです。
踏み方・持ち上げ方をそのまま繰り返していくとこうなります。
踏み方・持ち上げ方をひとつづつずらしていくとこんな感じに、ちょっと「色」に変化が出ます。
踏み方・持ち上げ方を上下対象にすると雰囲気もだいぶ変わります。
この他、基本をA、その逆さまをA'とすると、A-A-A'-A'、A-A-A-A'など少しづつ変化のあるシリーズができます。

いずれ縦緯をひっくり返してこんなのも幅広のものに良いかなあと思います。

2016年3月25日金曜日

4枚綜絖で遊んでいます

帰ってきてすぐにイタリア製のカシミア・絹・メリノの経糸を掛けました。
4枚綜絖のドラフトを踏み方を変えて何種類かを作り、オレンジの経糸が鮮やかで目立つので通し方はピンクっぽいベージュの方を多少複雑に通しました。
サンプルは横糸に26番双糸、20番双糸、絹・カシミア、それにブークレまで含めて我儘に踏み方を変え、「結構行ける!」と思ったのですが。。。
一枚目、ドラフトは一番上、踏み方は一巡づつ、色は原則的に緑の濃a淡a淡c濃dとし、所々黄とピンクを入れる、としたらとてもつまらなくなってしまいました。数か所違う踏み方だのオレンジだの入れたのですが、後の祭り。気分が乗らない。
でももっと気に入るものを織るにはこれを終わらなければいけないので、どっこいしょ。機から降ろしたら私としては珍しく楚々としたものになりました。ちょっとおすまししすぎているかな。
二枚目は下から三番目の踏み方で、サンプルしなかった水色を何色か含めて26番双糸で、巾まちまちのストライプです。余り楚々としないようにピンクの部分を太くしていますし、違った踏み方も混ぜるつもりです。
三枚目は今のところ20番双糸で、下から五番目の踏み方にするつもりです。

二つ目から八つ目までの踏み方は単純な往復、(1‐2‐3‐4‐3‐2‐1など、通し方と同じくpointedと呼ばれる)、踏む回数を変えただけでベージュの部分での表情が変わるのでこれもいつか使えそうだと思っています。

2016年3月14日月曜日

母のサンプル

母が展覧会に出展していたサンプルの一つにちょっと気に入ったものがありました。このままでは真似っ子なのでどう変えましょう。

2016年3月9日水曜日

8枚綜絖 ドラフト再び

明日「くに」に帰ります。日本にいる間二本経糸を作り、ドラフトも作りました。8枚綜絖です。母の展覧会については少しづつ英語版に書いています
こちらはフィボナッチで、確か青・緑・黄・緑・青・緑・黄にしたように思います。

2016年2月13日土曜日

母の展覧会

85才の母が初めて織の展覧会をします。たった3日間の短い展覧会ですが、鎌倉近辺にお越しの際は是非お立ち寄りください。