数年前の2月に冬の大嫌いな母から春を思わせる何かを作ってと頼まれました。喜び勇んで最上級の手織用のメリノを扱っている糸屋さんからピンクのブークレを1キロも買ったら、見本とは大違いでがっかり。淡いピンク、はっきりしたピンクが白い中にポワッ、ボワッと浮いて、少し黄緑が入っている糸を期待していたら、雨雲のような青いグレーがかなり入っていたので、大きなコーンをそのまま何年も放っていたままでした。結局頼まれた「早春の何か」は忘れてしまったんだと思います。
でも来年早々日本の冬に帰るのに備え、母にお土産に大きめな膝掛けを作ることにしました。経糸にも多少ブークレを入れ厚みを持たせ、グレーの量が全体に対して少なくなるように、緑、黄緑、白、ピンクを経糸に入れています。
18EPI程度で杉綾ですが、ダブル織りで多少幅の広い物を織ります。