まず4枚綜絖の綾。西洋では2/2が基本ですが、これは常時4枚中隣り合った2枚の綜絖を上げて織ります。経糸緯糸の太さが同じだと両面経糸緯糸の色がほぼ同量現れます。
1/3の綾は4枚中1枚だけ上げるので、緯糸の色(黒)が3倍多く現れます。
3/1はその反対ですので経糸の色(白)が多く現れます。
お気付きかと思いますが、一枚の布で片面が1/3の綾でしたら反対側は3/1です。こういった不均等の綾は裏表で色が反対に現れ、スカーフなど「一枚で二度おいしい」物が作れます。
一枚の布の中で縦に色を変えたい場合は綜絖の上げ方を変えればいいので、テーブル機だと実に簡単です。ついでに通し、綾の方向も変えましょう。
ここまでは4枚綜絖の綾一つのお話でした。次に8枚綜絖を4枚綜絖・2ブロックに分け、一枚の布に二つの綾を縦に共存させましょう。二つの綾をはっきり区別するために1/3と3/1を合わせるのが基本で、経糸色と緯糸色の部分を作るわけですが、この綾二つの2ブロックの組織をtwo-faced twillとも呼びます。
実に簡単な話で、8枚の綜絖の1~4枚目で一つの綾、5~8枚目でもう一つの綾を作ります。(今日は綾織の話をしているのでここでは綾と呼んでいますが、綜絖を縦割りにして複数の独立した組織を作る際、各々の独立した組織をブロックと呼びます。)やさしい通しで例えば以下のような例。
なんて言うことないでしょう。赤線が綾(またはブロック)の境界です。
ちょっと面白いので、一番下を使ってみましょう。まず1~4枚目で1/3の綾、5~8枚目で3/1の綾を作る例。赤線の上下で綾の方向を変えてみました。
綾の色を変えてみるとこうなります。
因みに次は10年以上前に織った、幅の違うストライプのスカーフです。主人が好きで一番よく使うスカーフですが、密度高く織ったので今でも形が崩れていません。でも間違えだらけなんですよ。
最後は同じ経糸から織った、16枚綜絖で4枚綜絖・4ブロックの二点です。三年前にクリスマスプレゼント柄を作りました。
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