2011年10月18日火曜日

おみやげ

ご無沙汰しています。相変わらず腱鞘炎なので、織も庭もいい加減な日々が続きますが、遅い春がやっと居座ってくれて気分はウキウキしています。11月に母の織の生徒さんたちにお目にかかる機会があるかもしれないので、おみやは何にしたらいいか母に聞いたら、二枚綜絖で織れるアイディアとのリクエストがあったので、昨今凝っていた(過去形)ログ・キャビンのサンプルを中心にお見せできるものを集めました。一番右は2/2の綾で、同じEPIの平織との感触の違いを感じていただくのにいいと思います。軽さに雲泥の差があります。
ここしばらく元筑波大学教授の三井秀樹氏の著書を堪能しています。日本・日本人の美意識とか東西の間隔の常識の違いなど興味深い内容が素人向けに解り易く書かれているものが多いのですが、おみやの一部として黄金比と白銀比について調べなおしました。(ここにポストすると、持って帰る紙も数枚減りますし。。。)

西洋でバランスといえば黄金比、つまり1:1.16。実用的なフィボナッチ数(ほぼ黄金比と等しい)を見ると1から順に前の整数を足していけばいいわけですから、1, 1, 2, 3, 5, 8, 13...と続きます。こちらでは飽きるほど話題になり、美術・工芸・エンジニアリング等あらゆる分野で使われているのですが、三井氏によると日本では白銀比も同様に使われるそうで、こちらの方が美意識にピンと来るそうです。白銀比は1:ルート2 または1:1.41、つまり1, 1.41, 2, 2.83, 4, 5.66... という感じに増えていきます。

以前から頼まれている主人の法被、綿で紺を5色使って織ろうと思いますが、幅は均一にして、縦を黄金比を応用して織ると右のように、白銀比を使うと左のようになります。我家では左の方が圧倒的に日本的に見えると盛り上がっていました。

加えて申し上げますと英語で白銀はplatinumですが、英語圏でSilver Ratioと呼ばれているものは実は日本で好まれている白銀比とは違うんですね。詳しくはこちらをご覧ください。