3月15・16日にデザイン教室に行ってまいりました。面白いことをさせられるんです。直接スカーフやショールには繋がらないことばかりなんですが。日本語でうまく説明できるかな。
会場はMarlboroughのガールスカウトの本部。去年のハロウィーンの飾りもそのまま。
先生はオークランドで織をしながらデザインを教えるAlison Frances。今回は「風景」を題材に、各自前もって写真、絵、コメントなどを集めるところから始まりました。
第一日目は半日くらい身近なものをデッサン。午後は各自集めた資料から一枚絵あるいは写真を選び、それをいろいろなメディア(水彩絵具、アクリル、クレヨン、鉛筆・色鉛筆、染料、コラージュ、他)を使って再現するのですが、忠実に「絵」を再現するのではなく、材質の個性を生かして、題材の本質(??)を再現するのだそうです。あまり深く考えず、さっさと沢山実験するのが課題。
二日目は前日沢山作った実験材料を、今度は少し時間をかけて、切ったり張ったり、重ねたり取り除いたり、更に上から色や形を足していって、題材を表現するのが課題。ただ忠実に元の「絵」を作り上げるのではなく、あくまでも題材の本質をメディアの性質を最大限利用して多様に表現するのだそうです。やれやれ。
40代から70代まで14人、幼稚園に帰った気分で、「無心」を目指して「作品」作りに挑戦。数人絵も描く人達がいたようですが、「絵は全くダメ」というグループの方が楽しんでいたかもしれません。最後に一人づつ説明発表をしました。
私にとって、結果を想定しないで無心になってなにかをするというのは至難の業なんですが、とにかく先生を信用して、いろいろ試してみたら、思いがけずとても楽しい経験ができただけでなく、いつもと全く違った雰囲気の、とても即興的な「作品」(??)ができました。
私の題材はちょっと説明しにくいのですが、「心の中からみる外の風景」です。
これは、切り絵、張り絵、クレヨン、水彩絵具、ペン、染料、薄紙、糊、それにくっついてしまった新聞紙などが五重六重に重なっていて、更に薄紙を所々破って剝しました。
さて、フエルトやタペストリーを作る人たちにはこれは参考になっても、スカーフやショールにはどうやって使うのかまだ決めていませんが、期せずして出来上がった「作品」なので、現在のテレビの前の床に置いて毎日眺めています。
もう一枚は心情の変化を時間を追って表現したものです。これもインド・インクをいろいろな硬さの紙で作った筆で模様をいろいろ作り、これを千切ってA2の画用紙に張って、さらに明るい部分、暗い部分を水彩、クレヨン、染料、ペン、毛糸などを使って陰影(??)をつけたのですが、A2のままですとどうしても時間を追う感じが出なかったのでさらに不均等な太さに切って、長方形にしました。
「無心」って、後のことも考えず他人の目も気にせず、何とも容易・単純・素直に、その瞬間を満喫させてくれるんだなと思いました。
織は経糸を計算して、縮絨を計算して、組織を計画して、計算をしてから経糸を通してと、準備が大切ですから、特に計画の好きな私には「思いがけない」要素の入り込む隙間が全くありません。でも用意周到なだけな織を続けたら、あまり訴えるもののない、綺麗なだけなきれ(布)しか作れないのでは、なんていう話を仲間としながら、どうしたら解放感から生まれるアイディアを織に取り入れられるかなんて、各々考えながら手を動かしていたんだと思います。
だから次の課題は、一連の幼稚園の展覧会みたいな資料をどう生かすか、ということです。
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