2007年11月7日水曜日

リボン

「着ていただけるものを作りたい」なんて言っておきながら、実は地元のギャラリーから「見る人の目が上に行くような」巨大リボンを依頼されていたので、リファインから帰った翌日からこんなものにとりくみました。
幅22cm、13色で、天井の一番高いところは6mだから、とにかく長ければ長いほど良いということで、オープン前日の正午お届け目指してせっせと織り、最終的に長さは10.2mになりました。

「着ないから、手触りは最重要ではない」という観点から、むしろ硬めの糸で固めに打ち込んで張りのあるものがほしいと考え、またギャラリーの暗い天井に興味を引くためには明るい色を沢山使おうと思い、日頃心がけている事と正反対の方向での仕事になりました。

ただ、実際展覧会がオープンしてほかの作品も見ていると、やっぱり結局いつも通り長く平たい「きれ」を作っただけで、もしまたこのような機会があったら、もう少し非実用的なものと取り組む勇気と想像力が欲しいと反省しました。また、私には、ごわごわでぎらぎらの、着られないものは値打ちが無いので材料費程度の値段をつけたところ、スタッフ、他のアーチストの方々に「0が足りない」と指摘されたのには笑ってしまいました。手に入る一番上等な糸を使って、丁寧にデザインをし、一生懸命織っても、スカーフ、ショールは妥当なお値段がつけられないのに、なんと申し上げたらよいのか、「美術展」に展示された西洋風のぼり旗(??)は10倍でも良いそうです。やれやれ。

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